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和音


# アート # 日常 # 物語

音楽は人の感情を無意識のうちに動かす力がある。物語が持つ感情の波を操作しやすいため、映画や演劇でも効果的に使われてきたし、ヒトラーは音楽を巧みに使って聴衆を感情を高揚させることで自らの思想を浸透させ、政策を断行したといわれている。音楽の中でも和音は、旋律とともに特に重要な音楽の構成要素で、単体の和音自体が意味性を持ち、また和音が展開する順番によって物語が鮮やかに構成されていくような感覚を与えることができる。私は高校の時からアカペラを歌ってきたこともあり、和音の持つ魔力のような力を身をもって体験してきた。和音が響くときのゾクゾクとした感覚、抑えきれないほど気分が高揚する感覚。2つ以上の音の組み合わせでしかない和音がなぜ、感情や意味を左右するまでの力を持つようになるのか。私は、和音は物語の構造や展開と深い関係があるのではないかと考えている。

私たちは物語の作用によって無意識のうちに様々な行動を起こし、私たちの感情や思考自体も様々な外部要因によって影響されている。自分のことを決めているのは自分だと錯覚しがちだが、実際のところ私たちが認識している外部要因以外にも、人の行動や感情を操る様々な「見えざる力」がある。広告もまさにそのような作用を存分に使用している。アメリカ大統領選でロシアがソーシャルメディアを通じて選挙戦の流れに介入した可能性が取り沙汰された。民主主義が国民一人ひとりの自律的な判断によって成り立っているとすれば、物語の作用によって意識や感情が流されてしまうことは、社会のありようの根幹を揺るがしかねない問題でもある。物語を操る見えざる力に意識を向けることでこそ、自律的な判断を行える個人や民主的な社会が生まれるのではないか。作品を通じてそうした点を実証実験し、無意識な物語と心の動きに光を当てたいと考えている。


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