『公園のまんなかにはおおきな木があって』
石神夏希 2024.09.12
2018-2019年にアーツカウンシル東京の主催するTokyo Art Research Lab-思考と技術と対話の学校で【「東京でつくる」ということ】という、アートプロジェクトのラボ的な講座を持たせていただいた。
そのラボに2年連続で関わってくれた たかすか まさゆき さんが、詩集を出した。
たかすかまさゆき
『公園のまんなかにはおおきな木があって』(七月堂)
(映画監督の三宅唱さんが寄せた帯文も素敵)
「東京で…」ではメンバー全員に毎月エッセイを書いてもらっていて、最後にエッセイ集も発行した。あれからずっと書き続けたことがこの詩集につながったと、送ってくださった。
どの頁をめくっても透きとおった、やわらかい言葉の流れの底で、消えない痛みがキラキラ、ちらちらと光を放っている。
「東京で…」は私にとって、当時とても切実に必要としていた場だった。人生と創作と生活とがごっちゃに絡まりあった、それまで誰にも相談できなかったこと(その一端を私もエッセイ集の「おわりに」で書いた)を誰かにさらけ出せたのは、たぶん初めてだった。
そして実は静岡に来てから、たかすかさんがかつて書いたエッセイの一節を何度も思い出しては、心の支えにしてきた。そんなふうに言葉の力は循環していく。たかすかさんはじめ「東京で…」に関わってくれた皆さんに、改めて愛を送りつつ、
たかすかさん、第一詩集の刊行おめでとう!